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びっくりどら焼きと赤い罠!和菓子ハンター第二の事件

※この物語に登場する人物、事件、設定は全てフィクションです。

お久しぶりの和菓子博士です

「先生!先生ってば、起きてください!!!」

彼女の可愛い声が近づいてくる。

「今日は大事な展示会のお仕事の日じゃないんですか?」

うーん、もうちょっと、もう少しだけ寝かせて・・・。

「先生っ!!」

耳元で大きな声がしたかと思うと、僕の身体は突然くるっと回ってどすんと衝撃をくらった。

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「な、な、な、な、何!今の!!敵襲!!??」

「先生、いい加減にしてくださいっ!!」

眠い目をごしごしこすりながら見上げると、彼女が仁王立ちになっていた。怒った顔も、ちょっと、いやかなり可愛くて僕好みだ。

「今日は大事な仕事があるから、起こしてくれっておっしゃったの、先生ですよ!!」

頬を紅潮させて、僕に人差し指を突きつけているのは、僕の秘書、ジェシカ・ベルーナ。

受付から経理に、各種手配まで僕の代わりにやってくれるやり手の秘書だ。

僕を起こして仕事に間に合わせるためなら、布団をひっぺがして、雇い主を床に放り出しても気にしないくらいには、手段を選ばない。

「あー、ジェシー、おはよう。えーっと、そうだった。うん、そうだった。思い出したよ、ごめん、ごめん。すぐ支度するからちょっと待ってて。」

「おはようございます。やっと、目が覚めたみたいですね。じゃあ、わたしはリビングにいますからね。」

「ほい、ほい。」

僕はひらひらとジェシカに手を振って、ベッドのすぐ横に置いてあったメガネをかけた。

自己紹介が遅れた。

僕の名前は和菓子博士(わがしひろし)。
和菓子ブログ「和菓子ハンターが行く!」の管理人だ。

怪盗脂肪肝の事件から1年、あの事件がきっかけで、事務所を構えて秘書を雇う必要があるくらいには、僕の仕事も増えたのは皮肉だ。

なんとなく釈然としないものはあるけれど、仕事が増えたのは、単純に嬉しい。

親友のダイマール警部は相変わらずで、今度こそ怪盗脂肪肝を捕まえてやる!と息巻いているけれど、あれから、怪盗脂肪肝の行方はようとしてしれない。

っと、急いで支度をしないと、ジェシカに怒られる。

おはぎですか?どらやきですか?

今日の仕事は、某百貨店で開催されているどら焼き展のコメンテーターだ。

今回のどら焼き展の目玉商品で、コメントを依頼されているのは、このどら焼き。

日本の静岡県静岡市、菓匠泉寿庵のびっくりどら焼き。

びっくりどら焼き

まあ、びっくりするよね。

僕も最初見た時は、

これはおはぎですか?それともどら焼きですか?

って、フレーズが頭の中をぐるぐるした。

こうやって見ると、もはやおはぎだろうと思うんだけど、

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おはぎと違うのは、このおはぎのような固まりは全部あんこで、中には、餅米は入ってないってこと。

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いわば、あんこボールってことだ。

あ、これ、いいな。コメントに使おう、「あんこボール」。

とりあえず、今回の展示会での僕の役目は、いわば和菓子ソムリエ。

展示販売会に来てくださったお客様の前で、びっくりどら焼きを食べた心象風景を語って、さらにどら焼きを美味しくいただくためのヘルプをすることだ。

美味しい物はそのまま食べても美味しいけれど、その背景を知れば心で美味しさを味わえる、僕はそう思う。

怪盗ルージュの紅い罠

ジェシカとともに、どら焼き展示会場につくと、なんだか会場がざわざわしていた。

「なにかあったんでしょうか?」

ジェシカが不安そうに眉をひそめる。

「うん。そうだね。そして、なんで、あそこにダイマール警部がいるかな。」

僕が手を挙げると、ダイマール警部は気づいたみたいで、人混みをかき分けてこちらにやってきた。

「やあやあ、和菓子くん。そういえば、今日の和菓子ソムリエは、和菓子ハカセでしたな。」

「ええ。何かあったんですか?」

そう聞くと、ダイマール警部は一瞬口をへの字に曲げてこう言った。

「怪盗ルージュですよ。」

「はい?」

「怪盗ルージュが、今回の目玉展示のびっくりどら焼きを頂戴する、と先ほど予告してきました。」

「えーっと、僕は、怪盗ルージュという名前は初耳なんですが。」

「ええ。当局のデータベースでも調べてみましたが、怪盗ルージュという犯罪者は、データベースには登録されてはおりませんでしたな。」

「じゃあ、これが初仕事ってことですか?」

「そういうことのようですな。和菓子ハカセには、ちょっとご相談したいことがありますので、こちらへご足労願いたいんですが。」

「わかりました。ああ、ジェシカ、ごめん。そういうことだから、悪いけど。」

「ええ、構いませんわ。どら焼き展はちょうど見たかったので、そちらを見ておりますわ。」

「うん。長くなるようなら、適当に切り上げて、帰所してくれていいから。」

「ええ。先生も、お気をつけて。」

ルージュの夢

ダイマール警部と僕は特別展示室にやってきた。

「これが、怪盗ルージュが盗むと予告した特製びっくりどら焼きですか。」

「さよう。ふつうのびっくりどら焼きでもすごいのに、それをさらにパワーアップしたスーパーエクセレント特製びっくりどら焼きです。」

「しかし、これだけの警備の中をどうやって?予告があったということは、当然、すでに厳重な警備体制を敷いているわけでしょう?」

そのとき、ふっと視界がゆれた気がした。

僕は目にゴミでも入ったかと思って、ごしごしと目をこすってみたけれど、視界は揺れ続ける。

そして、揺れる視界の中で、ダイマール警部がゆっくりと床に崩れ落ちていくのが見えた。

周りが揺れてるんじゃない。僕が揺れているんだ。催眠ガスか!

そう気づいた時には、僕も床にひざをついていた。ハンカチを鼻にあてようとしたが、もう身体が動かない。

どんどん力が入らなくなって、もう起きていることができない。

必死に意識を保とうと気持ちだけは焦るけれど、僕の身体はすでに床にだらしなく寝そべっている。

その時。

コツコツと床を歩いて、近づいてくる音が聞こえた。

無理矢理目を開けた視界にうつったのは、燃えるような紅い髪。

怪盗ルージュ!貴様か!

その人物はゆっくりとこう言った。

「あなたと仕事をするのは嫌いじゃなかったわ、先生。」

僕の秘書ジェシカの声で。

そうして、怪盗ルージュは、僕のほほにそっと唇を触れ、僕の意識はあっけなく闇に落ちた。

怪盗ルージュ参上

夢の中で、なぜか、ジェシカはこう言った。

「先生、ごめんなさい。わたし、怪盗脂肪肝と結婚します!なので、事務所は今日限りでやめさせていただきます!」

「えーっ!!ちょっ!!なんで!!ジェシカ!!」

「だって、やっぱり結婚は怪盗同士じゃないと。先生もお幸せに!」

そういって、怪盗脂肪肝とジェシカ=怪盗ルージュは、どら焼きをあたりにばらまきながら、手に手をとって、天高く舞い上がっていく。

「待ってくれ!ジェシカ!!!ジェシカーーーーーーっ!!」

目を開けたら天井が見えた。

あー、夢だったのか。ジェシカが怪盗ルージュなんて夢。

「お、気がつかれましたかな?」

「ダイマール警部・・・」

気がつけば、僕もダイマール警部も床に座っている。

「そうだ!怪盗ルージュは!!」

ダイマール警部は、ゆっくりと顔を動かした。

その視線の先、展示室の壁に「怪盗ルージュ参上!」と、紅い文字がなぐり書きしてある。

「やられましたな。」

「特製どらやきは!?」

「全部持って行かれましたわ。」

「怪盗ルージュはジェシカでした。」

「ええ。わたしもそばでひっくりかえっとったので、声を聞きました。まさか、彼女が怪盗ルージュとは。」

「ええ、まさか、彼女が・・・。」

がっくりと肩を落とした僕に、ダイマール警部は気の毒そうな声で言った。

「失恋のやけスイーツならつきあいますよ?」

「違います!彼女の思惑を見抜けなかった自分がはらだたしいだけです!!!
ぼ、ぼくは確かに彼女を気に入ってましたが、それは秘書としてであって!!」

ダイマール警部は、ため息をついた。

「素直じゃないですなあ。」

そう言って、ダイマール警部はぼくの口にどら焼きを突っ込んだ。

「それ、展示会が始まった時に買っておいたんですわ。あげますからそれでも食べて、元気を出してください。」

しばらくもがもが言っていた僕を、ダイマール警部は何も言わずに、じっと見ていた。

僕はぽつりと言った。

「彼女には、また会うことになる気がします。」

「そうでしょうなあ。これが、デビュー戦でしょうからなあ。」

「次は捕まえます、必ず。」

ダイマール警部は、息子にでもするように、僕の頭を軽くぽんぽんとたたいた。

「期待しとりますよ。よっこらせ。」

そう言って、立ち上がった警部にさらに僕は言った。

「捕まえます。絶対です。」

向こうを向いたまま、片手を上げ、ダイマール警部は部屋から出て行った。

ふと窓の外を見ると、真っ赤な夕焼け。

怪盗ルージュの髪の色。

よく考えると、ジェシカはいろいろ僕のことをなぜか知っていたけど、僕はジェシカのことをほとんど知らない。

ジェシカ・ベルーナ。

彼女は一体何者だったんだろう。

知っているのは、びっくりどらやきを食べたがってたことだけだ。

「今度は僕が追いかける。そして捕まえる、必ず。」

口に出すと、少し気が楽になった。

そうして僕は、ダイマール警部にもらったどら焼きの残りを、全部口につっこんだ。

甘いはずのどら焼きがなんだかしょっぱかった。

<<※この物語に登場する人物、事件、設定は全てフィクションです。>>

びっくりどら焼きお取り寄せ情報

えー、7年間放置プレイだった、和菓子博士くんをなぜか呼び起こしてしまいましたw

で、なぜか怪盗ルージュのお話が、頭の中でぐるぐるぐるぐる巡ってるので、仕方ないので、出力してみました。和菓子くん、失恋orz かどうかは、まだわかりませんが。

ちなみに、今回のお話のモチーフになったびっくりどら焼きはこちら!

小説内の特製どら焼きなどはすべてフィクションですが、この菓匠泉寿庵さんの「びっくりどら焼き」は実在するどら焼きです!

あまりのあんこの量にびっくり!

興味がある方は、お取り寄せしてみてくださいね!がっつり食べれます!

びっくりどら焼きのお取り寄せレビューはこちら!

 これはおはぎですか?いいえ、どら焼きです。君は和菓子の地平線を見たか?!

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